サーモスタットの機能を一言で言ってしまうと「温度調節機」です。
主に自動車においては、水冷式のエンジンに使用されている部品をさします。
水温、つまりラジエーター液(冷却水、クーラントとも呼ばれる)の温度を検知して、液の流量を適正に保つ働きをしています。
サーモスタットには、開状態と閉状態があります。
ラジエーター液の温度が低いときには閉状態で、流れる液量を少なくし、温度が高くなってくると開状態となり液量を増加させます。
従って、サーモスタットに故障が発生すると、次のような不具合となって現れます。
1、閉状態のままで開かない場合
流れるラジエーター液が減少し、エンジン温度がオーバーヒートとなり、水温計が中央よりも上昇し、警告ランプが転倒します。
2、開状態のままで閉じない場合
ラジエーター液の流量が大きいことで、水温計が上昇しにくく、なかなか水温計が上がらなくなります。
また、自動車の場合は、一般的に暖房にラジエーター液の熱を利用しているので、暖房が効き難くなります。
また、最近の自動車にはメーターに水温計が無い種類が増えており、ラジエーター液の温度が判らない事があります。